
私たちの心は、日々の暮らしの中で知らず知らず重くなったり、息苦しさを感じたりすることがあります。
そんなとき、仏教の教えの原点ともいわれる“原始仏教”に伝わる「四無量心(しむりょうしん)」、すなわち慈(メッタ)・悲(カルナ)・喜(ムディター)・捨(ウペッカー)の実践が、心をゆるやかにほどいてくれる指針となってくれます。
「慈」はすべての存在に向ける温かな好意、
「悲」は苦しむものへの思いやり、
「喜」は他者の幸せを喜ぶ心、
そして「捨」はいかなる状況もあるがままに受けとめる平静さを意味します。
「相手の嫌なことに拘泥しない」「過去の出来事を水に流す」という言い方は、“相手へのネガティブな感情を握りしめる必要はない”という意味では「捨」の心に近いともいえます。
これらを育むプロセスは、一朝一夕で終わるものではなく、日々の気づきと少しずつの積み重ねによって深まっていくもの。だからこそ、そのやさしさが自分の心だけではなく、周囲にもやわらかく伝わっていくのです。
当サイト「慈悲喜捨と猫のみみ」では、こうした仏教的な視点をわかりやすく紹介するとともに、猫がもたらしてくれる心の癒しを少しだけ添えた“やさしいひととき”をお届けしたいと考えています。忙しい日常の合間にちょっとだけ目を閉じて、自分や周りの存在を見つめる時間をつくる。そんなきっかけとなるような記事や体験談を、ここでシェアしていきます。
あなたの心が穏やかにほどけ、まわりとの調和が生まれてくる
――その手助けをする一歩として、このページが小さな道しるべになれば幸いです。