
これは、ちょうど一年前に撮った愛猫の写真です。お腹を撫でると「エアーふみふみ」を始め、気持ちが良くなると歯ブラシで頭を撫でてあげるとゴロゴロと横になります。まるで苦労知らずのように、本能のままに暮らす姿は、見ているこちらまで和やかな気分になります。
原始仏教では、生きとし生けるもの全てにやさしさ(慈悲)をもって接することが大切だと説かれています。猫を撫でているとき、私たちの心も自然と落ち着きますが、それは「今この瞬間」に集中しているからかもしれません。小さな存在との触れ合いが、日常のストレスから解放されたひとときを与えてくれます。
一方で、どんなに心地よい時間でも、ずっと続くわけではありません。原始仏教で説かれる「無常」の考え方を思い出すと、すべては変化していくものだと気づかされます。だからこそ、猫が「ふみふみ」している今この瞬間を大切に味わうのもいいかもしれません。
私たちも猫のように、できるだけシンプルに暮らしながら、慈悲の心をもって周りと関わり、移ろいゆく世界を受け入れていけるといいですね。短い時間でも、猫を撫でながら自分の呼吸を意識してみると、ちょっとした瞑想のように心が落ち着くかもしれません。