最近、米国株が下げています。ニュースやSNSでは「米中貿易摩擦!」「関税戦争だ!」と騒がれてますが、実際のところ、この数ヶ月のNYダウは直近の高値からわずか7%程度の下落にとどまっています。
さて、皆さん。『たった7%』と感じるか、『もう7%』と感じるか。投資家心理って不思議ですよね。
過去を振り返ってみると、リーマンショックやコロナショックなどの大事件では、市場は20~30%どころか、「半額セール!」みたいな大暴落を演じています。しかし、これは必ず『リセッション(景気後退)』がセットで起きていました。つまり、景気が悪化していないのに、暴落セールになることは稀です。
一方、景気後退のない「普通の調整」は、せいぜい10〜15%程度です。そう、現在のダウの『7%の下落』はまさに「調整セール」の真っ最中と言えます。スーパーで言えば「閉店セール」ではなく「ポイント5倍デー」程度の割引でしょうか。
さらに市場心理を表す指標(プットコール・レシオ)を見ても、まだ完全な悲観状態には至っていません。言い換えると、投資家はまだまだ余裕しゃくしゃく。底打ちとは言い切れない微妙な空気感も漂っています。
「じゃあ、どうする?」という話ですが、今がちょうど『打診買い』を考え始めるには絶好のタイミングかもしれません。10〜15%の調整が一般的なら、7%下落した今、『そろそろ』感が出てきます。
とはいえ、一気に突っ込んで買うと、さらにもう少し下がった時に涙目になりますので、『余力を残しつつ段階的に買い入れ』が賢明です。急がば回れ、慌てる投資家は損をする、ってヤツです。
米中関税やハイテク株の割高感など、悪材料はまだまだ続く可能性もありますが、リセッション入りの兆しがない今、悲観しすぎる必要もありません。
結局、『ほどほどに悲観し、ほどほどに楽観する』ことが、賢い投資家の秘訣。調整相場を楽しみながら、ゆるゆると投資を続けてまいりましょう。
さて、次の割引デーはいつかな?それとも閉店セールまで待ちますか?