いやいや皆さん、米国株は「三空」だの「ザラ場反発」だの言われていますが、本当にこれで楽観して大丈夫なんでしょうか?
4月7日のニューヨーク市場は、いわゆる『三空叩き込み』という、三日連続で窓を開けて下落するチャートの完成が予想されています。株式相場の格言では『三空叩き込みは買い!』と言われていますが、実際に本当に買い向かえる人って、どれくらいいるんでしょう?
確かに、短期的には駆け込み需要が発生し、自動車やスマホ、アパレル関連で「数字は悪くないぞ!」と一瞬盛り上がるでしょう。でも、冷静に考えてみてください。「関税がかかったから急いで買い物する!」って、そんなの続きますか?一時的な宴会が終わったら、あとは閑古鳥が鳴くだけですよ。
しかもですよ、トランプさんはまた余計なことを言ってくれてます。
「企業は関税でコストが増えた分、消費者に転嫁するな!」
……いや、それムリでしょう!企業って、ボランティアじゃないんですけど?
でも、そこはグロスマージンの高い企業は、「2〜3ヶ月ぐらい値上げしなくても平気だぜ!」と豪語しているようです。ホントですかね? HP(グロスマージン5%)やウォルマート(7%)なんて、関税どころか消費税でも息絶えそうですが。
それに、市場参加者は『夏から利下げ!』なんてお気楽ムードですが、実際のインフレ圧力が強まるのは7月以降ですからね。利下げどころか、むしろ秋まで金利は下がらず、マーケットの胃袋をキリキリさせ続けるシナリオも覚悟しておいた方がよさそうです。
そんな中、米国株から欧州や新興国への資金移動が起きる、との説も。でもね、これもちょっと怪しいんですよね。だって『怒涛の資金移動!』とか煽ってますけど、欧州も新興国も決して盤石じゃありません。ドイツ銀行(DB)って、あの大丈夫じゃないドイツ銀行ですよ? 怒涛の勢いでドイツ銀行に資金を入れる人、見たことあります?
個人的には、「米国株→欧州・新興国へ全力投球!」みたいな一斉リバランスより、むしろここは『米国株の戻りは売り逃げチャンス』と割り切って、ゆっくりお茶でも飲みながらキャッシュポジションを高めておく方が現実的かな、と。
ということで、まとめましょう:
1. 米国株は一時的に反発するけど、関税問題は根本的に解決してない。
2. 米国企業が我慢できるのはせいぜい2〜3ヶ月、その後は企業収益悪化が待っている。
3. 世界的に見て、米国株がダメなら他もダメ。資金シフトは慎重に。
4. 一番のリスクは、市場が期待する利下げが秋まで延期され、市場が不安定になること。
つまり、今週からの反発局面は『最後の脱出チャンス』かもしれません。
……え?「悲観的すぎる」って? でもまあ、相場はいつだって『楽観の中に破滅が潜む』のですからね!